ペルム紀(2憶9900万年前~2憶5000万年前)に現れて大繁栄したイチョウ綱の唯一の生き残りで、『生きた化石』と呼ばれるもののひとつです。種子は食べられますが、かぶれることがあるため食べ過ぎに注意が必要です。

和名 イチョウ(公孫樹、銀杏、鴨脚樹)、ギンキョウ(銀杏)、ギンナン(銀杏)

英語名 ginkgo, gingko, maidenhair tree

学名
Ginkgo biloba L.
Ginkgo biloba f. microsperma Sugim.
Ginkgo biloba f. parvifolia Sugim.
Ginkgo macrophylla K.Koch
Pterophyllus salisburiensis aurea J.Nelson
Salisburia adiantifolia Sm.
Salisburia biloba (L.) Hoffmanns.
Salisburia ginkgo Rich.
Salisburia macrophylla Reyn.

観察難易度 ★☆☆☆☆

分類
門  :裸子植物門
綱  :イチョウ綱
目  :イチョウ目
科  :イチョウ科
属  :イチョウ属
種  :イチョウ

分布 原産地は中国と考えられているが、はっきりとはわかっていない。

生育環境 人為的に植えられる。人家周辺の林に逸出していることがある。

生活環 落葉樹。

全体の特徴 高木。高さ15~30m。

 太さ1.5m以上。大木では気根が垂れ下がることがある。

樹皮 縦に深く裂ける。

 互生。短枝では束生する。葉身は扇形、4~8cm。全縁~2浅裂~2深裂。もっとも複雑に切れ込む場合もある。葉脈は二叉分枝する。

 雌雄異株。雌花は緑色、柄の先に2個の胚珠をつける。雄花は淡黄色、尾状、長さ2cm。花期は5月。

種子 ギンナンと呼ばれる。径2.5cm。球形。10月に黄熟する。外種皮は果実の様に肥厚し、ギンコール酸やビロボールを含むため触れるとひどくかぶれることがある。内種皮は固い殻状になる。胚乳と胚は食用になる。

見分けのポイント 葉は特徴的な扇形。

成分
アルキルフェノール誘導体:ギンコール酸、ギンコール、ビロボールがある。外種皮や葉に多く含まれる。触れたり摂取すると、かぶれたりアレルギー反応が起こることがある。
フラボノイド:ポリフェノールの一種。
テルペンラクトン:記憶力を維持する効果があるとの報告がある。

用途 街路樹、公園樹。材は碁盤の材料、そろばんの珠。胚乳と胚は食用、特に茶碗蒸しの具。

法規制等
環境省レッドデータブック2014:なし
北海道レッドデータブック2001:なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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