北海道で最もよく見られるサクラの1種です。山地に自生しているほか、公園や庭によく植えられています。ソメイヨシノ(バラ科スモモ属サクラ亜属)は葉を広げる前に花だけを咲かせますが、エゾヤマザクラは葉を広げるのと同時に花を咲かせます。
和名:エゾヤマザクラ(蝦夷山桜)、オオヤマザクラ(大山桜)、ベニヤマザクラ(紅山桜)
英語名:Sargent’s cherry, North Japanese hill cherry
学名:Prunus sargentii, Prunus sachalinensis, Prunus serrulata var. sachalinensis, Prunus floribunda
観察難易度:★☆☆☆☆
分類:被子植物門、真正双子葉類、コア真正双子葉類、バラ類、真正バラ類I、バラ目、バラ科、スモモ属、サクラ亜属、エゾヤマザクラ
生活環:落葉樹
形態:高木。高さ20m。
樹皮:皮目が横に並ぶ。
葉:互生。楕円形~倒卵状楕円形。基部は円形~やや心形。先は尾状に尖る。長さ8~15cm。無毛。鋭鋸歯縁。腺点は径約2mm、たいてい2個、葉柄の葉身近くに少しずれてつく。
花:花序は柄がない。花は花序に2~3個つく。花弁は淡紅色。花柄は赤色または赤味を帯びる、無毛。花期は5月。葉の展開と同時に開花する。
果実:核果。径5~7mm。6~7月に紫黒色に熟す。
生育環境:山地。また公園等によく植えられる。
分布:日本、千島列島、サハリン、朝鮮半島。日本では北海道、本州中部以北に分布する。
用途:公園樹、庭園樹。家具材、彫刻材。
法規制等:—
見分けのポイント:花と葉は同時に展開する。花色は淡紅色。腺点は径約2mm、たいてい2個、少しずれてつく。葉の基部は円形~やや心形。