猛毒で有名なトリカブトの一種です。日本固有種で、北日本にのみ分布しています。狂言の『附子(ぶす)』は砂糖をトリカブトの毒であると偽るお話です。ヨモギやニリンソウと見間違えやすいので、山菜採りの際は気をつけましょう。
和名 オクトリカブト(奥鳥兜)
生薬名 附子(ぶし)、天雄(てんゆう)
アイヌ語名 プイラウシスルク
英語名 —
学名
Aconitum japonicum Thunb. ssp. subcuneatum (Nakai) Kadota
Aconitum japonicum auct. non Thunb.
Aconitum japonicum Thunb. var. kitakamiense Saiki et Hosoi
Aconitum subcuneatum Nakai
観察難易度 ★★★☆☆
分類
門 :被子植物門
無階級:真正双子葉類
目 :キンポウゲ目
科 :キンポウゲ科
亜科 :キンポウゲ亜科
属 :トリカブト属
種 :ヤマトリカブト
亜種 :オクトリカブト
分布 日本固有種。北海道(札幌以南)、本州(中部以北)に分布する。
生育環境 平地、山地。林内、林縁。
生活環 疑似一年草。1つの株は1年で生活史を終えるが、地下茎の先に子株を作る。
全体の特徴 蜜や花粉も含め、全体が有毒。高さ60~120cm。直立~弓なりに曲がる。
根 全体が有毒だが、特に根は猛毒。
茎 地下茎がある。地上茎は直立~弓なりに曲がる。
葉 互生。葉身は掌状に5~7中裂、長さ6~18cm。やや厚みがある。
花 総状花序、上から順に咲き進む。花弁に距がある。花期は8~10月。
果実 袋果。
種子 —
見分けのポイント —
成分
アコチニン:猛毒。嘔吐・痙攣・呼吸困難・心臓発作を引き起こす。
用途 アイヌが毒矢に用いた。
法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし
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