日本固有種です。福岡県の自生地は国の特別天然記念物にしていされています。北海道では庭木として植えられています。材は硬く緻密なため、精密機械や櫛等に使われます。
和名:ツゲ(黄楊 、柘植 、樿)、アサマツゲ(朝熊黄楊、朝熊柘植、朝熊樿)、ホンツゲ(本黄楊、本柘植、本樿)
英語名:Japanese box
学名:Buxus microphylla var. japonica
観察難易度:★★★☆☆
分類:被子植物門、真正双子葉類、ツゲ目、ツゲ科、ツゲ属
生活環:常緑樹
形態:自生地では高さ9m、幹径50cmになる。
樹皮:灰白色~淡褐灰色。老木で不規則に裂ける。
葉:対生。葉身は倒卵形、長さ1~3cm。全縁。縁はやや先裏側に巻き込む。先端はやや凹む。
花:雌雄異花。花弁はない。雌花は1ヶ所に1個つく、萼片が6個ある。雄花は雌花を囲むように数個つく、萼片が4個ある。自生地での花期は3~4月。
果実:蒴果。倒卵形。先端に3個の花柱が残る。
生育環境:石灰岩や蛇紋岩地帯を好む。北海道では人為的に植えられるのみ。
分布:日本固有種。本州、四国、九州に分布する。
用途:庭木。器具材。材は硬く緻密なため、特に櫛、精密機械、印鑑、将棋の駒、彫刻に使われる。
法規制等:古処山ツゲ原始林(福岡県)は国の特別天然記念物。黄柳野ツゲ自生地(愛知県)は国の天然記念物。
見分けのポイント:—