競技かるたでは、初めに難波津の歌「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花(応仁)」が詠まれます。この『花』はウメのことであると考えられていますが、ナニワズはウメと同じ早春に咲くため、ここからナニワズの名がついたとの説があります。花は大変甘く良い香りがあります。結実後、夏に落葉します。

和名 ナニワズ(難波津)、エゾオニシバリ(蝦夷鬼縛)、エゾナツボウズ(蝦夷夏坊主)

学名
Daphne jezoensis Maxim.
Daphne kamtschatica ssp. jezoensis (Maxim.) Vorosch.

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類II(アオイ類)
目  :アオイ目
科  :ジンチョウゲ科
属  :ジンチョウゲ属
種  :ナニワズ

分布 日本、千島列島、サハリン、カムチャツカ半島。日本では北海道、本州中部以北に分布する。

生育環境 落葉樹林。

生活環 落葉樹。夏に落葉する。

全体の特徴 低木。高さ50cm。

 柔らかくよく曲がる。

 枝先に束生する。葉身は倒披針状長楕円形、長さ3~8cm。全縁。葉柄はほぼない。花後、夏に落葉し、秋に新葉を出す。

 雌雄異株。花弁はない。萼片は4個、黄色。甘く良い香りがある。花期は4~5月、雪解け直後から咲き始める。

果実 液果。楕円形。赤色。長さ8~10mm。9月に成熟する。

見分けのポイント —

成分 全体が有毒。触れると炎症を起こす場合がある。

用途 観賞用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014:掲載なし
北海道レッドデータブック2001:掲載なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):掲載なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):掲載なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):掲載なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):掲載なし

写真はクリックで拡大できます。