変わったギザギザの葉をしたドングリの木です。北海道では公園によく植えられていることもあり、植物入門におすすめの1種です。秋には普通葉は茶色くなりますが、まれに赤や黄色に変わることがあります。

和名 アカナラ(赤楢)、アカガシワ(赤柏)、 レッドオーク(red oak)、 アメリカンオーク(American oak)、 ノーザンレッドオーク(northern red oak)

生薬名 —

アイヌ語名 —

英語名 northern red oak, red oak, Spanish oak, champion oak

学名
Quercus rubra L.
Erythrobalanus rubra (L.) O.Schwarz
Quercus acerifolia G.Kirchn.
Quercus ambigua F.Michx.
Quercus borealis F.Michx.
Quercus borealis var. flabellata Croizat
Quercus borealis f. flabellata (Croizat) Rehder
Quercus coccinea var. ambigua (F.Michx.) A.Gray
Quercus cuneata Dippel
Quercus maxima (Marshall) Ashe
Quercus rubra var. ambigua (F.Michx.) Fernald
Quercus rubra var. borealis (F.Michx.) Farw.
Quercus rubra f. cuneata Trel.
Quercus rubra var. hispanica Castigl.
Quercus rubra f. houbae Trel.
Quercus rubra f. juvenilis Trel.
Quercus rubra var. latepinnatifida Kuntze
Quercus rubra var. latifolia Aiton
Quercus rubra var. maxima Marshall
Quercus rubra f. obovata Trel.
Quercus rubra var. ramosissima Marshall
Quercus rubra var. subserrata Lam.
Quercus sada Mast.

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類I(マメ類)
目  :ブナ目
科  :ブナ科
属  :コナラ属
種  :アカナラ

分布 原産地は北アメリカ東部。ヨーロッパに帰化している。

生育環境 北海道では人為的に植えられる。

生活環 落葉樹。

全体の特徴 高さ20~25m。

 —

 樹皮は灰色。浅く縦に裂ける。裂け目は白っぽく見える。

 互生。長楕円形~倒卵形。長さ8~22cm。特徴的な羽状中裂~羽状深裂。側裂片は1~4対。裂片の先に大鋸歯がある。秋には茶色く変わることが多いが、黄色や赤色になることもある。

 雌雄異花。雌花序は赤色、腋生。雄花序は尾状花序、長さ5~8cm、緑黄色。花期は5~6月。

果実 堅果。ドングリと呼ばれる。長さ2.5cm。薄く堅い皮状。内側に大きな種子を1個含む。2年目の10月に成熟する。

種子 果実の内側に1個含まれる。

見分けのポイント
北海道で見られるドングリのなる樹(ブナ科コナラ属)は主に以下の4種。葉に注目すると見分けやすい。
・アカナラ:葉は特徴的な羽状中裂~羽状深裂。帰化していない外来種のため、自然界で見かけることはない。
ミズナラ:葉は倒卵状長楕円形。鋸歯はカシワより小さく、尖る。北海道では最もよく見られる。
カシワ:葉は特徴的な波状鈍鋸歯縁。鋸歯はミズナラより大きく、円い。秋に枯れた葉は最も遅く春まで枝上に残る。海岸付近でしばしば純林を作る。
コナラ:葉は最も小さく、鋸歯も最も小さい。葉柄が最も長い。十勝以西、空知以南に分布する。

成分 —

用途 公園樹、街路樹。木材は建築材、器具材。果実(ドングリ)は工作の材料。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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