独特の花姿は他に類を見ない美しさがあります。花びらに1対ずつある黄緑色のものは蜜腺で、よくアリが舐めに来ています。蜜腺と、多数の黒点の様子を、曙(明け方)の星空に見立ててアケボノソウの名がつきました。同属に、苦い薬として有名なセンブリがあります。

和名 アケボノソウ(曙草)、キツネノササゲ(狐の大角豆)、ヨシノソウ(吉野草)、ヨシノシズカ(吉野静)

英語名 —

学名
Swertia bimaculata (Siebold & Zucc.) Hook.f. & Thomson ex C.B.Clarke
Silene esquirolii H.Lév.
Frasera bimaculata (Siebold & Zucc.) Toyok.
Ophelia bimaculata Siebold & Zucc.
Swertia mairei H.Lév.
Swertia platyphylla Merr.

観察難易度 ★★★★☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:キク類
無階級:真正キク類I(シソ類)
目  :リンドウ目
科  :リンドウ科
属  :センブリ属
種  :アケボノソウ

分布 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ブータン、ネパール、ベトナム。日本国内では北海道(中部以南)、本州、四国、九州に分布する。

生育環境 山地の湿った場所等。

生活環 一年草または越年草。

全体の特徴 高さ60~90cm。

 低い4稜がある。

 対生。長卵形。長さ4~14cm。3脈が目立つ。

 径1.8cm。花冠は5裂、しばしば4裂する、白色。花冠の各裂片は、中央に黄緑色の蜜腺が2個と、先端に黒点が多数ある。雄蕊は5個。花期は9月。

果実 蒴果。裂開する。種子は黒褐色、長さ1 mm、表面に突起がある。

種子 —

見分けのポイント 花冠裂片には、緑色の蜜腺が2対と多数の黒点がある。

成分 —

用途 観賞用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

写真はクリックで拡大できます。