日本一有名な雑草ですね。踏まれても平気なので、他の植物が生きていけないグラウンドやわだちで勢力を広げています。抗炎症作用のある優秀な薬草でもあります。近年は、同属のエダウチオオバコがダイエット食品『サイリウム』として人気です。

和名 オオバコ(大葉子)、カエルバ(蛙葉)、ゲロッパ、オンバコ、シャゼンソウ(車前草)、スモウトリグサ(相撲取草)、ワダチグサ(轍草)

生薬名 車前草(しゃぜんそう)、車前葉(しゃぜんよう)、車前子(しゃぜんし)

アイヌ語名 エルムパラキナ

英語名 Chinese plantain, obako, arnoglossa, Asiatic plantain

学名
Plantago asiatica L.
Plantago alata Nakai
Plantago asiatica var. coreana (H.Lév.) Lauener & D.K.Ferguson
Plantago asiatica var. sphaerocarpa Kitag.
Plantago asiatica f. yakusimensis (Masam.) N.Ishik., J.Yokoy., H.Ikeda & Tsukaya
Plantago coreana H.Lév.
Plantago formosana Tateishi & Masam.
Plantago hostifolia Nakai & Kitag.
Plantago major var. asiatica (L.) Decne.
Plantago taquetii H.Lév.
Plantago yakusimensis Masam.
Plantago yezoensis Pilg.

観察難易度 ★☆☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:キク類
無階級:真正キク類I(シソ類)
目  :シソ目
科  :オオバコ科
属  :オオバコ属
種  :オオバコ

分布 日本を含む東アジアに広く分布する。日本では全国に分布する。

生育環境 日当たりが良く、踏圧の高い環境に多い。道端、空き地、轍、芝生、グラウンド。

生活環 多年草。

全体の特徴 ロゼット状。花茎を立ち上げると高さは10~30cmになる。

 —

 花茎のみ。

 根出葉のみで茎葉はない。葉身は卵形、長さ4~20cm。単子葉類ではないが、5本の平行脈が目立つ。全縁、まれに浅い鋸歯がある。縁は波打つことがある。

 穂状花序、下から咲き進む。風媒花。花期は6~9月。

果実 蓋果。

種子 種皮は水を含むと膨らみ粘る。

見分けのポイント よく踏まれる環境に多い。茎は花茎のみ。葉は根出葉のみで茎葉はない。単子葉類ではないが平行脈をもつ。

成分
・アウクビン:イリドイド配糖体の1種。種子に含まれる。抗炎症作用がある。
・プランタギニン:全草に含まれる。鎮咳作用がある。

用途 生薬として、車前草(全草を乾燥させたもの)、車前葉(葉を乾燥させたもの)、車前子(種子を乾燥させたもの)の名で利用される。花茎の丈夫さを競う「オオバコ相撲」という子どもの遊びに使われる。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

写真はクリックで拡大できます。