枝につく葉には、通常の光合成を行う葉縁細胞と、光合成を行わず隙間に水を貯める機能をもつ透明細胞(貯水細胞)があります。この透明細胞の貯水機能は枯れても失われないため、乾燥したものがラン栽培の重要な材料として流通しています。

和名:オオミズゴケ(大水苔)

英語名:prairie sphagnum, blunt-leaved bogmoss

学名: Sphagnum palustre

観察難易度:★★★☆☆

分類:マゴケ植物門、ミズゴケ綱、ミズゴケ目、ミズゴケ科、ミズゴケ属

生活環:多年草

形態:直立する。高さ10cm。茎頂に短い枝が集まり房状になる。

茎:茎頂から垂れ下がる長い下垂枝と、中~下部から横向きに出る短い開出枝の2種類がある。

葉:茎葉は舌形、先端にささくれがある。枝葉は鱗状、長さ1.5~2mm。枝葉には、光合成を行う葉縁細胞と、光合成を行わず空隙に水を貯める透明細胞(貯水細胞)がある。

胞子体:ほとんど作らない。

生育環境:湿原、林内の湿った場所等。

分布:世界中。日本国内では北海道、本州、四国、九州に分布する。

用途:盆栽。ランの栽培。

法規制等:準絶滅危惧(環境省レッドデータブック)

見分けのポイント:—