古い時代に中国から渡来したと考えられています。百合根の名で販売されているものは普通コオニユリの球根(鱗茎)ですが、オニユリも同様に食べられます。球根はまた百合(びゃくごう)の名で薬用にもなります。結実しませんが、分球と葉のつけ根に付くむかごによって、クローンで増えることができます。

和名 オニユリ(鬼百合)、テンガイユリ(天蓋百合)、ユリネ(百合根)、タイガーリリー、ビャクゴウ(百合)、ヒャクゴウ(百合)

英語名 tiger lily

学名
Lilium lancifolium Thunb.
Lilium lancifolium var. fortunei (Standish) V.A.Matthews
Lilium lancifolium var. splendens (Van Houtte) V.A.Matthews
Lilium leopoldii Baker
Lilium lishmannii T.Moore
Lilium tigrinum Ker Gawl.
Lilium tigrinum var. plenescens Waugh

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:単子葉類
目  :ユリ目
科  :ユリ科
属  :ユリ属
種  :オニユリ

分布 原産地は中国。日本、北アメリカ等に帰化している。

生育環境 道端、草地。

生活環 多年草。

全体の特徴 高さ1~2m。葉腋に黒紫色のむかごをつける。

 地上茎の上部には初め綿毛が密生する。葉腋に黒紫色のむかごをつける。分枝しない。地下に鱗茎がある。匍匐茎はない。

 互生。葉身は披針形~広披針形、長さ5~18cm。先は尖る。全縁。無柄。


 総状花序。花は4~20個つく。花の径は10~12cm。横~下向きに咲く。花被片は強く反り返る。花被片の色は橙赤色で、濃い色の斑点がある。3倍体のため結実しない。花期は7~8月。

果実 3倍体のため結実しない。

種子 3倍体のため結実しない。

見分けのポイント
オニユリ:葉腋にむかごをつける。匍匐茎はない。
コオニユリ:むかごはない。匍匐茎がある。

成分
デンプン:鱗茎の主成分。

用途 鱗茎は食用、薬用。花は観賞用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):カテゴリーB

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