1871年、開拓史仮学校(現北海道大学)のトーマス・アンチセルが北海道岩内町でカラハナソウを見つけ、これをビールの主原料であるホップと間違えたことから、北海道のビール醸造が始まりました。カラハナソウはビールの原料にはなりませんが、薬用、飲用として利用されています。

和名 カラハナソウ(唐花草)

学名 Humulus lupulus L. var. cordifolius (Miq.) Maxim. ex Franch. et Sav.

英語名 —

観察難易度 ★★★☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類I(マメ類)
目  :バラ目
科  :アサ科
属  :カラハナソウ属
種  :カラハナソウ

分布 日本、サハリン、千島列島。日本国内では北海道、本州(中部以北)に分布する。

生育環境 道端、林縁。

生活環 多年草。

全体の特徴 蔓型。茎が他の物に巻きついて伸びる。

 横から見て左巻きの蔓になる。細かな下向きの刺がありかなりざらつく。

 対生。細かな刺がありかなりざらつく。葉身は単葉~3中裂~5中裂、長さ5~12cm。鋸歯縁。

 雌雄異株。雌花は2個ずつ苞に包まれる、苞の内側には黄色い腺点がまばらにある。苞は生長して松かさ状になる。雄花は円錐状につく。花期は8~9月。

果実 痩果。松かさ状の苞に包まれる。果序は鞠花(まりばな)と呼ばれる。

種子 —

見分けのポイント
茎は横から見て左巻きの蔓になる。茎と葉はかなりざらつく。葉は対生。
カラハナソウ:苞の内側の腺点が少ない。
ホップ:苞の内側の腺点が多い。

成分
フムレン:果序に含まれる。ビールの独特の芳香がある。ホップにも含まれている。
フムロン:果序に含まれる。ビールの独特の苦味がある。ホップにも含まれている。

用途 薬用、飲用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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