花は長く飛び出る雌蕊と雄蕊が目立つ独特の姿をしています。ハチ等の昆虫が花の蜜を飲むために花に乗ることで、昆虫の重みで雌蕊と雄蕊が動いて昆虫の背中につき、花粉をつけると同時に他の花の花粉を受け取る仕組みになっています。英語名のブルーベアード(「青髭」という意味)は、シャルル・ペロー(フランス)作の有名な童話名でもあります。
和名:カリガネソウ(雁草、雁金草)、ホカケソウ(帆掛草)
英語名:bluebeard
学名:Tripora divaricata / Caryopteris divaricata
観察難易度:★★★★☆
分類:被子植物門、真正双子葉類、コア真正双子葉類、キク類、真正キク類I、シソ科、カリガネソウ属
生活環:多年草
形態:高さ1m。全草に短毛と異臭がある。
茎:断面は四角形。
葉:対生。卵形~広卵形。長さ5~12cm。鋸歯縁。先は尖る。
花:集散花序。花冠は先が5裂する、長さ2cm、紫色。花冠の上に弧を描いて長く飛び出る雌蕊と雄蕊が目立つ。花冠の下側裂片に訪花昆虫が乗ると、その背中に花粉と花柱がつく仕組みになっている。花期8~9月。
果実:分離果。4個の分果に分かれる。
生育環境:日当たりが良く湿った環境を好む。林内の湿地等。
分布:日本、朝鮮半島、中国。日本国内では北海道、本州に分布する。
用途:—
法規制等:—
見分けのポイント:花冠の上に弧を描いて長く飛び出る雌蕊と雄蕊が目立つ。果実は4個の分果から成る。