マツ科の球果(松ぼっくり)に似た果実をつけます。球果が胞子葉から成るのに対し、ケヤマハンノキの果実は子房が成熟したものです。空気中の窒素を栄養として利用できるため、多少痩せた土地にも進出することができます。

和名:ケヤマハンノキ(毛山榛の木)

学名:Alnus hirsuta

観察難易度:★★☆☆☆

分類:被子植物門、真正双子葉類、コア真正双子葉類、バラ類、真正バラ類I、ブナ目、カバノキ科、ハンノキ属

生活環:落葉樹

形態:高木。高さ20m。

根:根粒を作り、空気中の窒素を固定する。

樹皮:平滑。

葉:互生。広楕円形~広卵形。長さ6~14cm。浅い欠刻状重鋸歯縁。基部は切形~やや円形。側脈は6~8対。

花:雌雄異花。花期は4月。雌花序は楕円形、紅褐色、長さ4mm。雄花序は尾状、褐紫色、長さ7~9cm。

果実:卵状楕円形。マツ科の球果に似る。長さ1.5~2.5cm。9月に成熟する。

生育環境:山地のやや湿った環境を好む。

分布:日本、サハリン、朝鮮半島、シベリア。日本国内では北海道、本州、四国、九州に分布する。

用途:土木。器具材。砂防用。公園樹、街路樹。