鮮やかな紫色の果実が目を引きます。果実は食べられませんが、リキュールに漬けると香りの良い果実酒になります。しばしばムラサキシキブ(紫式部)と呼ばれますが、本来は同属別種の名です。国蝶オオムラサキの近縁種で、コムラサキというチョウがいます。

和名 コムラサキ(小紫)、コシキブ(小式部)、ムラサキシキブ(紫式部)、コムラサキシキブ(小紫式部)

英語名 purple beautyberry, early amethyst

学名
Callicarpa dichotoma (Lour.) K.Koch
Callicarpa gracilis Siebold & Zucc.
Callicarpa jamamurasaki Siebold ex Miq.
Callicarpa japonica var. dichotoma (Lour.) Bakh.
Callicarpa purpurea Juss.
Porphyra dichotoma Lour.

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:キク類
無階級:真正キク類I(シソ類)
目  :シソ目
科  :シソ科
属  :ムラサキシキブ属
種  :コムラサキ

分布 日本、朝鮮半島、中国。日本国内では、北海道を除く本州~沖縄に分布する。

生育環境 湿地、湿った草地。北海道では人為的に植えられる。

生活環 落葉樹。木本だが、枝先は冬に枯れる。

全体の特徴 高さ1~2m。

 樹皮は黄褐色。若い枝は星状毛があるが、次第に脱落する。枝先は枝垂れる。

 対生。葉身は長楕円形、長さ3~7cm。先は尾状。基部は楔形。先端側半分に粗い鋸歯がある。裏側に腺点がある。葉柄は1~4mm。

 集散花序。花序柄は葉柄と少しずれた位置につく。小花は10~20個。花冠は径3mm、淡紫色、先が4裂する。花期は6~8月。

果実 核果。球形。径3mm。鮮やかな紫色。

種子 —

見分けのポイント
以下の2種はいずれも低木。枝先は枝垂れる。対生。果実は鮮やかな紫色。
コムラサキ:花序柄は葉柄と少しずれた位置につく。
ムラサキシキブ:果序柄は葉柄とほぼ同じ位置につく。

成分 —

用途 薬用。果実酒の材料。観賞用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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