花(仏炎苞)の形が座禅をする様子に似ているとしてザゼンソウの名があります。ミズバショウ(サトイモ科ミズバショウ属)の群生地で一緒に生育していることが多いですが、個体数はミズバショウよりずっと少ないです。花は発熱し、また悪臭があり、花粉媒介者であるハエ類を引き寄せます。

和名:ザゼンソウ(座禅草)、ダルマソウ(達磨草)

英語名:skunk cabbage, eastern skunk cabbage, swamp cabbage, clumpfoot cabbage, meadow cabbage, foetid pothos, polecat weed

学名:Symplocarpus renifolius, Symplocarpus foetidus, Dracontium foetidum, Spathyema foetida, Pothos foetidus, Ictodes foetidus, Pothos putorii, Spathyema angusta, Spathyema lanceolata, Spathyema latifolia, Symplocarpus foetidus f. variegatus

観察難易度:★★★☆☆

分類:被子植物門、単子葉類、オモダカ目、サトイモ科、ザゼンソウ属

生活環:多年草

形態:高さ40cm。

茎:短い根茎がある。地上茎はない。

葉:根生葉のみ。葉身は卵状心形~卵状長楕円形、長さ40cm。単子葉類だが網状脈がある。花後に展開する。

花:肉穂花序。苞(仏炎苞)は赤紫色、花序を覆う。花序は発熱し、花粉媒介者を誘引する。また花序は腐肉のような悪臭があり、特にハエ類を誘引する。小花は両性花。雌性先熟。自家不和合性。花被片は4個。雌蕊は1個。雄蕊は4個。花期は4~5月。葉の展開より早く開花する。

果実:液果。

生育環境:低地~亜高山。湿原、沢沿い、湿った林。

分布:日本、アムール、ウスリー、サハリン、朝鮮半島。日本では北海道、本州(日本海側)に分布する。

用途:観賞用

法規制等:—

見分けのポイント:—

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