四つ葉のクローバー(シロツメクサの別名)を探したことのある方も多いのではないでしょうか。普通は三つ葉(1枚の葉が3つに分かれたもの)ですが、踏まれる等ストレスが多い環境では四つ葉が出現しやすいようです。同じ三つ葉のカタバミと混同されている場合があります。

和名 シロツメクサ(白詰草)クローバー(clover)、ホワイトクローバー(white clover)、オランダゲンゲ

生薬名 三消草(さんしょうそう)

アイヌ語名 イケレ

英語名 clover, trefoil, white clover, Dutch clover, Ladino clover, Ladino

学名
Trifolium repens L.
Amoria repens (L.) C.Presl
Lotodes repens Kuntze
Trifolium limonium Phil.
Trifolium stipitatum Clos
Trifolium macrorrhizum Boiss.
Trifolium nevadense Boiss.
Trifolium orbelicum Velen.
Trifolium orphanideum Boiss.
Trifolium biasolettii Steud. & Hochst.
Trifolium occidentale Coombe

観察難易度 ★☆☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類I(マメ類)
目  :マメ目
科  :マメ科
属  :シャジクソウ属
種  :シロツメクサ

分布 原産地は西アジア、ヨーロッパ、アフリカ。日本を含む世界中に帰化している。

生育環境 日当たりが良く、踏みつけか刈り取りの頻度が高い環境に多い。道端、空き地、芝生。

生活環 多年草。

全体の特徴 地表を這う。高さ15~30cm。踏みつけに強い。

 —

 地表を這う。よく分枝する。

 互生。3出複葉。まれに小葉が4個以上のものが出現する。小葉は長さ1.5~3cm、卵形、普通白い斑が入る、先は浅く凹む。

 総状花序。花序は球形。下から順に咲き進む。小花は蝶形花。受粉後に下を向く。花弁は白色。まれに薄いピンク色がかったものがある。花茎に葉はつかない。花期は5~8月。

果実 豆果。

種子 —

見分けのポイント
北海道でよく見られるクローバーのような草は以下の3種。
・シロツメクサ:花は白色、まれに赤味を帯びる。全草無毛。かなり踏みつけに強く、地に張り付いて生育していることもある。別名クローバー。
タチオランダゲンゲ:花は白色~ピンク。花序はグラデーションになる。全草無毛。踏みつけに強く、地に張り付くようにして生育することもあるが、花茎は立ち上げる。別名アルサイククローバー。
ムラサキツメクサ:花はピンク。全体に毛が多い。それほど踏みつけには強くない。あまり踏まれず刈られない環境で生育する。レッドクローバー。

成分 —

用途 牧草。果樹園の下草。法面保護。四つ葉(小葉が4個つくもの)は幸運の象徴として重要。子どもの遊びで花冠の材料。かつてはガラス器の緩衝材(詰め草)として使われた。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):A2

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