日本でサクラといえばたいていソメイヨシノを指すほど、大変愛されている植物です。比較的新しい品種で、江戸時代末期(1800年前後)、染井村(現東京都豊島区)でエドヒガンオオシマザクラの雑種として誕生しました。当初吉野桜の名で販売されたことからソメイヨシノ(染井吉野)と呼ばれます。毎年全国での開花日は『桜前線』として発表され、北海道では札幌市、室蘭市、函館市に標本木があります。

和名:ソメイヨシノ(染井吉野)、サクラ(桜)

英語名:Somei-yoshino, Yoshino cherry

学名:Prunus ×yedoensis

観察難易度:★☆☆☆☆

分類:被子植物門、真正双子葉類、コア真正双子葉類、バラ類、バラ目、バラ科、スモモ属、サクラ亜属、ソメイヨシノ

生活環:落葉樹

形態:高木。高さ10m。

樹皮:平滑。小さな皮目がある。

葉:互生。広楕円形。長さ7~10cm。急鋭尖頭。鋭い重鋸歯縁。表面は無毛、裏面はまばらに毛がある。葉柄は有毛。蜜腺は葉身のつけ根に2個ある。

花:散形花序。花序の柄はほとんどない。小花は径2.5~4cm。花弁は5個、白色に近い淡紅色。花柄と萼に毛が多い。花期は5月、葉の展開より先に開花する。

果実:核果。ごくまれに結実する。球形。径7mm。紫黒色。6~7月に成熟する。

生育環境:北海道では人為的に植えられる。

分布:伊豆諸島に自生地があるとされる。

用途:公園樹、庭園樹、街路樹。