イネ、コムギと並ぶ世界三大穀物のひとつです。コロンブスが北アメリカからヨーロッパに持ち帰り、世界中に広まりました。北海道ではトウキビと呼ばれます。食用、ウィスキーの原料、飼料、生分解性プラスチックの原料になるほか、軸(果序)をくり抜いて作られる煙管『コーンパイプ』は、GHQのマッカーサーに愛用されたことで知られています。

和名 トウモロコシ(玉蜀黍)、トウキビ(唐黍)、コウライ(高麗)、コウライキビ(高麗黍)、ナンバンモウ(南蛮毛)、トウモロコシズイ(玉蜀黍蕊)、ギョクベイシュ(玉米鬚)、コーン

英語名 Maize, corn

学名
Zea mays L.
Mays americana Baumg.
Mays zea Gaertn.
Mayzea cerealis Raf.
Thalysia mays (L.) Kuntze
Zea segetalis Salisb.

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:単子葉類
無階級:ツユクサ類
目  :イネ目
科  :イネ科
亜科 :キビ亜科
属  :トウモロコシ属
種  :トウモロコシ

分布 人為的に作られた種であるため原産地はない。世界中に帰化している。原種のテオシントはメキシコ~中米原産。

生育環境 日当たりの良い環境を好む。

生活環 一年草。

全体の特徴 高さ1.5~2m

 直立する。あまり分枝しない。

 2列互生。葉身は広線形、長さ40~80cm。

 雌雄異花。雌花序は茎の中ほどにつき、苞葉に包まれる。雌蕊は『ひげ』と呼ばれ、1個の雌蕊が1個の子房(果実)に繋がっている。雄花序は茎の先端につく。花期は8月。

果実 頴果。円柱形の果序に数百個の果実をつける。

種子 —

見分けのポイント —

成分
リノール酸:果実に多く含まれる。必須脂肪酸のひとつ。
葉酸:果実に多く含まれる。

用途 世界三大穀物のひとつ。そのまま食べられる他、コーンフレーク、ポップコーン、トルティーヤ、コーンスターチ等の原料としても重要。飼料。油の原料。ウィスキーの原料。薬用。飲用。生分解性プラスチックの原料。果序の軸は煙管(コーンパイプ)の材料。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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