スズランとして花壇に植えられているものは、たいていこのドイツスズランです。スズランより花の位置が高いので華やかに見えます。甘くとても良い香りがあり、洗剤や香水でご存知の方も多いのではないでしょうか。

和名 ドイツスズラン(ドイツ鈴蘭)、セイヨウスズラン(西洋鈴蘭)

生薬名 —

アイヌ語名 —

英語名 lily of the valley, May bells, Our Lady’s tears, Mary’s tears, glovewort, Apollinaris

学名
Convallaria majalis L.
Convallaria bracteata Dulac
Convallaria fragrans Salisb.
Convallaria latifolia Mill.
Convallaria majalis f. abchasica Ponert
Convallaria majalis f. laminaris (F.Rosen) Ponert
Convallaria majalis convar. latifolia (Mill.) Ponert
Convallaria majalis f. latifrons Ponert
Convallaria majalis f. mappii (C.C.Gmel.) Ponert
Convallaria majalis convar. silvaticoides Ponert
Convallaria mappii C.C.Gmel.
Convallaria scaposa Gilib.
Convallaria transcaucasica Utkin ex Grossh.
Lilium-convallium majale (L.) Moench
Polygonatum majale (L.) All.
Lilium convallium Garsault

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:単子葉類
目  :クサスギカズラ目
科  :クサスギカズラ科
亜科 :スズラン亜科
属  :スズラン属
種  :ドイツスズラン

分布 ヨーロッパ、ロシア西部。

生育環境 やや日当たりの良い環境を好む。北海道では人為的に植えられる。

生活環 多年草。

全体の特徴 高さ10~30cm。花茎は葉と同じくらいの高さ。

 —

 長い地下茎から地上部を多数出し群生する。地上茎は花茎のみ。花茎は葉と同じくらいの高さ。葉の基部が抱き合っている部分は偽茎で、茎ではない。

 根出葉のみ。葉身は楕円形、長さ15~40cm。全縁。無柄。基部は鞘状になって、葉同士が抱き合い、偽茎を作る。

 総状花序。花冠は鐘形、先が6浅裂する。花冠の色は白色、まれにピンク。下向きに咲く。花冠の奥、雄蕊の付け根に赤色の模様がある。甘くとても良い香りがある。花期は5月下旬~6月。

果実 液果。球形。赤色。

種子 —

見分けのポイント
スズラン:花の奥はほぼ白色。稀に日当たりの良い草地に生育する。
・ドイツスズラン:花の奥に赤い模様がある。普通花壇に植えられているのはこちら。

成分
・コンバロサイド:全草に含まれる。強心成分。
・コンバラトキシン:全草に含まれる。強心成分。

用途 観賞用。薬用。香水の原料。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):カテゴリーB

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