北海道に自生するアネモネ(キンポウゲ科イチリンソウ属の総称)です。典型的な春植物で、初春から夏の間に葉の展開、開花、結実をし、その後は翌春まで地下で休眠します。葉は食用になりますが、猛毒のトリカブト属と似ており、誤食による死亡事故が起きているため、あまりおすすめしません。花が1ヶ所に2個つくことからニリンソウ(二輪草)の名があります。
和名:ニリンソウ(二輪草)、フクベラ(福平)、ヤマソバ(山蕎麦)、ジウ(地烏)、ソババナ (蕎麦花)、ガショウソウ、カショウソウ、コモチナ(子持ち菜)、セキナ
英語名:wind flower, flaccid anemone
学名 Anemone flaccida Fr.Schmidt Anemonastrum flaccidum (Fr.Schmidt) Mosyakin
観察難易度:★★☆☆☆
分類
門: 被子植物門
無階級:真正双子葉類
目: キンポウゲ目
科: キンポウゲ科
属: イチリンソウ属
種: ニリンソウ
生活環:多年草。典型的な春植物。初春から夏の間に葉の展開、開花、結実をし、その後は翌春まで地下で休眠する。
形態:高さ15~30cm。根茎から多数の地上部を出し、群生する。
茎:地下に根茎がある。
葉:根出葉は長い柄がある、3全裂。側裂片はさらに2深裂する。
花:1~4個つくが2~3個のことが多い。径2.5cm。花弁はない。萼片は5~7個、白色。苞葉は3個、無柄。花期は4~6月。
果実:集合果。
生育環境:低地~山地。明るい林内。
分布:日本、朝鮮半島、中国(北部、東北地方)、サハリン、ウスリー。日本は北海道、本州、四国、九州に分布する。
用途:若葉は食用になるが、トリカブト属の誤食による死亡事故が起きているため、おすすめしない。根茎は地烏(ジウ)と呼ばれ薬用。
法規制等
環境省レッドデータブック2014:なし
北海道レッドデータブック2001:なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし
見分けのポイント:—
写真はクリックで拡大できます。