全体に有毒物質のグラヤノトキシンを含みます。かつては粉末状に加工したハナヒリノキが殺虫剤として使われていました。これが鼻に入るとくしゃみ(はなひり)が出ることからハナヒリノキの名がつきました。

和名:ハナヒリノキ(嚏の木)

学名:Leucothoe grayana

観察難易度:★★★☆☆

分類:被子植物門、真正双子葉類、コア真正双子葉類、キク類、ツツジ目、ツツジ科、イワナンテン属

生活環:落葉樹

形態:低木。高さ1m。

枝:若枝はやや扁平になる。

葉:互生。長楕円形~楕円形。長さ3~10cm。基部は円形~浅い心形。毛状の鋸歯縁。両面に硬い毛がある。表は光沢がある。裏葉脈は裏面に突出する。葉柄はごく短い。

花:総状花序。花冠は壺形、緑白色、先は5裂する。花期は7~8月。

果実:蒴果。偏球形。径4.5mm。初め淡緑色、後に紅褐色になる。9~10月に成熟し、5裂する。

生育環境:山地

分布:北海道、本州(近畿以北)に分布する。

用途:全体に含まれる有毒物質のグラヤノトキシンを利用して、粉末状に加工したものが殺虫剤として使用された。

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