未の刻(13時~15時)に花を咲かせるためヒツジグサの名がついたとされていますが、朝から咲きます。スイレン(睡蓮)とも呼ばれますが、ハス(蓮)とは近縁ではありません。ヒツジグサは中生代に出現した最も原始的な被子植物のグループに属しています。

和名 ヒツジグサ(未草)、スイレン(睡蓮)、カメバス(亀蓮)、コレンゲ(小蓮華、小蓮花)、カッパグサ(河童草)、ハクセン(白鮮)

英語名 pygmy waterlily, water lily

学名
Nymphaea tetragona Georgi
Castalia crassifolia Hand.-Mazz.
Castalia pygmaea Salisb.
Castalia rudgeana Tratt.
Castalia tetragona (Georgi) G.Lawson
Leuconymphaea tetragona (Georgi) Kuntze
Nymphaea crassifolia (Hand.-Mazz.) Nakai
Nymphaea esquirolii H.Lév. & Vaniot
Nymphaea fennica Mela
Nymphaea japono-koreana Nakai
Nymphaea pygmaea (Salisb.) W.T.Aiton
Nymphaea tetragona var. crassifolia (Hand.-Mazz.) Y.C.Chu
Nymphaea tetragona var. minima (Nakai) W.Lee
Nymphaea tetragona var. wenzelii (Maack ex Regel) Vorosch.
Nymphaea wenzelii Maack ex Regel

観察難易度 ★★★☆☆

分類
門  :被子植物門
目  :スイレン目
科  :スイレン科
属  :スイレン属
種  :ヒツジグサ

分布 北半球の温帯~寒帯に広く分布する。日本国内では沖縄を除く北海道~九州に分布する。

生育環境 低地~山地。池、沼。

生活環 多年草。

全体の特徴 浮葉性植物。水底の根茎から水面に葉と花を出す。

 太い根茎が水底を這う。

 浮葉と沈水葉がある。浮葉は、葉身が楕円形~卵形、長さ5~15cm、基部が深く切れ込む、裏側は赤紫色を帯びる。沈水葉は、葉身が幅広の矢尻形~半円形。

 径5cm。花弁は約10個、白色。萼片は4個、白色。雌性先熟。未の刻(14時頃)よりも早く開花する。花期は7~9月。

果実 漿果。水中で成熟する。

種子 卵形。長さ2~3.5mm。

見分けのポイント
ヒツジグサ:葉は水面に浮くものと水中に沈むものがある。
ハス:葉は水面に浮くものと水上に立ち上がるものがある。

成分 —

用途 観賞用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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