観察は困難を極めます。よく見られるオオウバユリと同じような場所に生え、葉がそっくりで、個体数はずっと少ないため「またオオウバユリか~」と見落としてしまいます。そのわかりにくい葉を観察できるチャンスは春の間のみで、夏までに枯れます。葉がなくなった頃に花が咲きますが、小さく地味で落ち葉の下に隠れていたりします。茎は地下にあるので見えません。

和名 ヒメザゼンソウ(姫坐禅草、姫座禅草)

生薬名 —

アイヌ語名 シケレペキナ

英語名 —

学名
Symplocarpus nipponicus Makino
Spathyema nipponica (Makino) Makino
Symplocarpus nipponicus f. viridispathus J.Ohara

観察難易度 ★★★★★

分類
門  :被子植物門
無階級:単子葉類
目  :オモダカ目
科  :サトイモ科
亜科 :ミズバショウ亜科
属  :ザゼンソウ属
種  :ヒメザゼンソウ

分布 日本、朝鮮半島、中国東北部。日本国内では北海道と本州に分布する。

生育環境 低地~山地。湿った場所。

生活環 多年草。

全体の特徴 観察は困難を極める。春植物。葉は初春に出て夏までに枯れる。

 —

 地下茎がある。

 根出葉のみ。葉身は卵状心形~卵状長楕円形、長さ12~20cm。夏までに枯れる。

 肉穂果序。花序は地際につく。花序は仏炎苞に囲まれる。仏炎苞は長さ4~7cm、暗紫褐色。葉があるのは花期の初期までで、以降は葉は枯れる。花期は6~7月。

果実 開花の翌年の夏に成熟する。

種子 —

見分けのポイント —

成分 —

用途 地下茎はアイヌの食用だった。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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