有名なシロツメクサ(クローバー)の近縁種で、ピンクの花を咲かせます。同じような場所に生えているようですが、よく見ると人に踏まれる場所にはシロツメクサ、あまり踏まれない場所にはムラサキツメクサと住み分けしていることがわかります。似た姿で紫色の花を咲かせるムラサキウマゴヤシというものもあります。

和名 ムラサキツメクサ(紫詰草)、アカツメクサ(赤詰草)、レッドクローバー(red clover)

生薬名 —

アイヌ語名 —

英語名 red clover

学名
Trifolium pratense L.
Trifolium borysthenicum Gruner
Trifolium bracteatum Schousb.
Trifolium lenkoranicum (Grossh.) Roskov
Trifolium pratense var. lenkoranicum Grossh.
Trifolium pratense var. pratense
Trifolium pratense f. pratense
Trifolium ukrainicum Opperman

観察難易度 ★☆☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類I(マメ類)
目  :マメ目
科  :マメ科
属  :シャジクソウ属
種  :ムラサキツメクサ

分布 原産地はヨーロッパ~西アジア、北西アフリカ。日本を含む世界中に広く帰化している。

生育環境 日当たりが良く、やや踏圧の低い環境を好む。道端、空き地、法面。

生活環 多年草。

全体の特徴 全体に長い軟毛が多い。高さ20~60cm。

 —

 直立~斜上する。長い軟毛が多い。

 互生。ただし花序直下のみ対生。3出複葉。小葉は卵形、長さ3~5cm。淡緑色でV字形の斑があるが、まれにないこともある。長い軟毛が多い。

 総状花序。花序は球形になる。小花は蝶形花。横~上向きに咲き、受粉後も下を向かない。花弁はピンク。まれに白色。花期は5~10月とかなり長い。

果実 豆果。

種子 —

見分けのポイント
北海道でよく見られるクローバーのような草は以下の3種。
シロツメクサ:花は白色、まれに赤味を帯びる。全草無毛。かなり踏みつけに強く、地に張り付いて生育していることもある。別名クローバー。
タチオランダゲンゲ:花は白色~ピンク。花序はグラデーションになる。全草無毛。踏みつけに強く、地に張り付くようにして生育することもあるが、花茎は立ち上げる。別名アルサイククローバー。
・ムラサキツメクサ:花はピンク。全体に毛が多い。それほど踏みつけには強くない。あまり踏まれず刈られない環境で生育する。レッドクローバー。

成分 —

用途 牧草、飼料、緑肥。薬用。飲用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):カテゴリーA2

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