日本在来の葉物野菜です。細香葱(さいこうそう)や、胡葱(こさく)の名で薬に使われることがあります。栽培される他、草地や岩場に時々生えていますが、よく似たエゾネギの方が見かける機会はずっと多いです。

和名 アサツキ(浅葱、胡葱、角葱、島萩、島蒜、阿佐豆木)、アサヅキ(浅葱、胡葱、角葱、島萩、島蒜、阿佐豆木)、アサアサ(浅々)、イトネギ(糸葱)、ヒトモジ(一文字)、ランソウ(蘭葱)、センブキ、センボンネギ(千本葱)、センボンワケギ(千本分葱)、ヒメエゾネギ(姫蝦夷葱)

生薬名 細香葱(さいこうそう)、胡葱(こさく)

アイヌ語名 シクトゥル、シクツ

英語名 —

学名
Allium schoenoprasum L. var. foliosum Regel

観察難易度 ★★★☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:単子葉類
目  :クサスギカズラ目
科  :ヒガンバナ科
亜科 :ネギ亜科
属  :ネギ属
種  :アサツキ

分布 日本、中国、ロシア、ヨーロッパ。日本国内では北海道~四国に分布する。

生育環境 海岸~山地。草地、岩場。

生活環 多年草。冬緑性。花後地上部が枯れ、夏越しをする。

全体の特徴 高さ50cm。

 —

 花茎のみ立ち上げる。地下に鱗茎がある。

 長さ15~40cm。断面は円形、径3~5mm。

 散形花序。花被片は淡い赤紫色、10~12mmで雄蕊より短い。花期は6~8月。

果実 蒴果。

種子 —

見分けのポイント
エゾネギ:海岸~山地に生育する。地上部は冬に枯れ、春に新芽を出す。葉は細く径3~5mm。雄蕊は花被片より短い。鱗茎はなく、卵形の地下茎がある。
アサツキ:海岸~山地に生育する。地上部は夏に枯れ、秋に新芽を出す。葉は細く径3~5mm。雄蕊は花被片より短い。鱗茎がある。
シロウマアサツキ:生育環境は山地~高山、礫地、特に蛇紋岩地帯に多い。葉が太く、径4~5mm。雄蕊は花被片より長い。
ヒメエゾネギ:アポイ岳の固有種。これら4種の中では最も背が低く、高さ10~20cm。花数が少ない。

成分
アリシン:葉が折られる等して組織が傷つくと生成される。ニンニク臭がある。殺菌作用がある。

用途 葉、蕾、鱗茎は食用。トマト等と共に植えられるコンパニオンプランツ。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

写真はクリックで拡大できます。