ドクダミ、センブリと共に日本三大民間薬の一角を成す、下痢止めの薬草です。名前も『現によく効く証拠』からきています。西日本ではピンクの花、東日本では白い花が多いとされますが、北海道ではどちらもよく見られます。

和名 ゲンノショウコ(現の証拠、現証拠)、ゲンソウ(玄草)、ミコシグサ(神輿草)、フウロソウミコシグサ(風露草神輿草)、イシャイラズ(医者いらず)、イシャゴロシ(医者殺し)、タチマチグサ(たちまち草)、ロウソクソウ(蝋燭草)、ネコアシ(猫足)、ウメヅル(梅蔓)

生薬名 老鸛草(ろうかくそう)

アイヌ語名 キンラプンカル、アイウシキナ、ポンライタ

英語名 Thunberg’s geranium

学名
Geranium thunbergii Siebold & Zucc.
Geranium peregrinum Thell.

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:バラ類
無階級:真正バラ類II(アオイ類)
目  :フウロソウ目
科  :フウロソウ科
属  :フウロソウ属
種  :ゲンノショウコ

分布 日本、朝鮮半島、中国、台湾。日本国内では、沖縄を除く北海道~九州に分布する。

生育環境 日当たりの良い環境を好む。道端、草地。

生活環 多年草。

全体の特徴 高さ30~60cm。匍匐する。

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 匍匐し、先端を立ち上げる。開出毛が密生する。

 互生。掌状に3~5深裂。裂片はさらに裂ける。

 2個ずつつく。花弁は白色、ピンク、赤色。関東では赤色が好まれて採取され続けた結果白い個体が増え、関西では白色が好まれて採取され続けた結果赤色の個体が増えたとされる。北海道ではどちらもよく見られる。花期は7~9月。

果実 蒴果。裂開し種子を飛ばす。裂開後の果実の形が神輿の屋根に似ることからミコシグサ(神輿草)の名がある。

種子 —

見分けのポイント —

成分
ゲラニイン:タンニンの一種。

用途 薬用、日本三大民間薬のひとつ。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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