日本には野菊と呼ばれる植物がたくさんありますが、人家周辺に生え、花が美しく、剛毛があり野趣に溢れるノコンギクはその代表格かと思われます。日本固有種です。

和名 ノコンギク(野紺菊)、エゾノコンギク(蝦夷野紺菊)、ノギク(野菊)、コンギク(紺菊)、ナンヨウシュンギク(南洋春菊)

生薬名 —

アイヌ語名 —

英語名 Japanese aster

学名
Aster microcephalus (Miq.) Franch. & Sav.
Aster microcephalus var. ovatus (Franch. & Sav.) Soejima & Mot.Ito
Aster microcephalus var. ripensis Makino
Aster microcephalus var. yezoensis (Kitam. & H.Hara) Soejima & Mot.Ito

観察難易度 ★★☆☆☆

分類
門  :被子植物門
無階級:真正双子葉類
無階級:コア真正双子葉類
無階級:キク類
無階級:真正キク類II(キキョウ類)
目  :キク目
科  :キク科
亜科 :キク亜科
属  :シオン属
種  :ノコンギク

分布 日本固有種。沖縄を除く、北海道~九州に分布する。

生育環境 低地~山地。草地。

生活環 多年草。

全体の特徴 高さ50~100cm。全草に短い剛毛がありざらつく。

 —

 上部でよく分枝する。短い剛毛がありざらつく。

 互生。葉身は長楕円形、長さ4~10cm。粗い鋸歯縁。両面に短い剛毛がありざらつく。

 頭状散房花序。頭状花序は径2~2.5cm。筒状花と舌状花がある。舌状花は20個以下。舌状花の花冠は淡紫色~紫色。花期は8~10月。

果実 痩果。長さ1.5~3mm。冠毛がある。

種子 —

見分けのポイント
キク科キク亜科の花序は、筒状花と舌状花を両方をもつ(キクらしい形の花を咲かせる)。そのうち、北海道で見られる紫色の花を咲かせるものは、主に以下の4種。
ノコンギク:葉は荒い鋸歯がある。全草に短い剛毛がありざらつく。
ネバリノギク:葉は全縁。茎の上部や葉に腺毛があり粘る。
ウラギク:葉は全縁。厚みがある。全草無毛。北海道では東部の海岸の湿地にのみ生育する。
ユウゼンギク:葉は全縁~低い鋸歯縁。厚くはない。全草無毛。

成分 —

用途 観賞用。特に野菊として重要。新芽と蕾は食用。

法規制等
環境省レッドデータブック2014(環境省):なし
北海道レッドデータブック2001(北海道):なし
文化財保護法(日本):なし
北海道文化財保護条例(北海道):なし
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合):なし
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会):なし
外来生物法(日本):なし
生態系被害防止外来種リスト(環境省):なし
北海道ブルーリスト2010(北海道):なし

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